■トップリフト交換 レザーコンビリフト使用
■積み上げ革補強×両足
■合計5,390円(税込)
テンションの上がる靴。
簡単な推測では76年製のヴィンテージ フローシャイム。
コードバン・プレーントゥ。
いやぁ。かっこいい。
トップリフトをラスタータイプの素材で修理です。
ペイントを当時風にしています。けしてただのムラではありませんよ(笑
上:Before 下:After
45年も前の靴なので、カカトの革が劣化→崩壊していました。
当時は今ほど道路も舗装されておらず、レザートップリフトでもそれほど滑る事がなかったうえ、磨耗も現在よりは少なかった思われます。そのため、トップリフトは革+鉄のものが主流でした。
この靴のトップリフトも革が使用されていましたが、長年に渡る風化で硬化していました。でも、それ以上に釘の錆びでその周辺の革の状態を悪化させたのでしょう。土台となる革も一枚劣化していたので、交換しています。
それにしても豪快。
ですが、現代の道路状況とは合いませんので、革+ゴムの素材へと交換です。
お尻もドッシリしていて、かっこいいですね。
コードバンもモッチリしたものが使用されていて、触っていて気持ち良かったです。
上にも書きましたが、カカトリフトが経年劣化を起こしていました。
当然アッパーやソールも同じ時間を、同じ環境で過ごしています。
今回は目に見える破損部分はカカトリフトでしたので、その部分のみ交換しました。
ですがソールやアッパーも相当乾いていると思われます。
この靴にはアッパー、ソールともに油分、水分を補給致しました。足りているか少し不安ですが、古く良いものは触っていてテンションが上がりますね。
■ブランド紹介■
フローシャイムは1892年アメリカ イリノイ州シカゴの小さな工場からスタートしました。
現存するメーカーですが、古靴愛好家から絶大な人気を誇るメーカーとしても知られています。
アメリカ国内でも最大級だったシューメーカーで、第二次世界大戦には軍靴の製造もしています。
戦後もシカゴのダウンタウンに最先端の工場を建設し、量産体制を整えます。
小売店では当時としては画期的な、革命とも呼べる手法を採用します。それは様々なデザインを豊富なサイズで揃え、顧客が自由に選べるというもの。現代では当たり前になっていますが、フローシャイムが始めだったんですね。
その後も紆余曲折ありましたが、歴史あるフローシャイムが現存するメーカーだという事実は嬉しい事です。
正直言うと現在製造されている靴を全盛期の物と比べると、僕の目には魅力的に映りません。どうしても古靴へと向いてしまいます。
中でも1960年代から70年代にかけて製造されたインペリアルの付いたシリーズの靴は見事です。
使用されている革は厚くモチモチしていて、それでいて柔らかく、アッパーに掛かっている縫いも細かいし、ソールを縫いつけているステッチもしっかり縫ってあって見事です。
アメリカ特有の「おおらかさ」は当時からありますが、質実剛健で堅牢な造り。惚れ惚れしますね。
shoe repair ROOST (シューリペア ルースト)
愛知県名古屋市千種区四谷通2-8 YOU YOTSUYA 2F
OPEN 11:00~19:00
CLOCE 月曜日、火曜日
052-783-8355