アレンエドモンズのパークアベニューをレザーオールソール。
このアレンは盾を型どったロゴが入っていますので、2015年ぐらいから昨年までに出ていたもの。
イタリア製のオークバークを使用して、オールソールです。
このブログでも度々出てくるイタリアのタンナーであるクエルチェ社製ダークダニという素材です。
今まで説明は省いてきましたが簡単に説明します。
オークとはオーク材のオーク。日本でいう楢の木。
バークとはその樹皮の事。
動物の皮は皮のままだと腐るので、鞣しという過程を経て加工が可能な革へと変化しますが、その際に用いられるのがオークの樹皮。
オークのバークで鞣されたので、そのままオークバークと呼んでいます。
また、この鞣しの過程に時間をかける事で革の密度が高まり、その分底材として耐久力が高まりますので、高級素材と分類される事になります。
アレンのパークアベニューは何十年も前から変わらず存在しますが、小ぶりなキャップトゥが非常に可愛い。最近のアレンは20年くらい前のものより造りがおおらかになりつつありますが、こういったデザインが変わらないのは嬉しいところです。
ソールに使用したダークダニの唯一の欠点は、ナチュラルなナチュラル色が出ない(笑
元々わずかにオイル成分を含んでいる(と以前聞いた気がします)素材なので、材料の時点で濃茶色をしています。
銀面を削って着色するのですが、それでも少し濃いめに色が残ります。
ただ、これはこれで革らしい表情なので、個人的には好きなんですけどね。
つま先にはあらかじめスチールで補強をかけています。
トップリフトは7mm厚で耐久力充分のVibramアリエル。アレンのオリジナルには自社製のリフトが付いていますが、それも全ゴムのリフト。コードバンの靴のみレザーコンビのダヴタイプが付いていますね。
今回一番びっくりしたのは、アレンがシャンクを使用していた事！！！
アレンがシャンクを使用しないメーカーという事は修理人の中では有名な話。カーボン紙みたいなものが入っているのはよく見ていたのですが、しっかりと木製のシャンクが装着されています！
今までの自社理念を変えてしまうとは、どうしたんだアレン・・・。
レザーオールソール イタリアオークバーク ダークダニ使用・・・・14,700円(税抜)
オプション つま先スチールLULU・・・・3,000円(税抜)
■ブランド紹介■
1922年にアメリカ ウィスコンシン州のベルギーという小さな町で創業。「世界で一番豪華で履き心地の良い靴を」を経営理念に掲げmade in USAを現在に体現する数少ないメーカーです。
アレンエドモンズの特徴として、
・いまだにmade in USAである。
・360度グッドイヤー製法。
・スチールシャンクを使わない(木製シャンクは初めて見た)。
・歴代アメリカ大統領が愛用。
・中敷を使わない(一部例外あり)。
こんなところです。
古くから色々なデザインや手法を取り入れて、割とチャレンジングな事を繰り返していますが、パークアベニュー(ストレートチップ)やマクニール(ロングウィング)、ブラッドレイ(エプロンフロント)などなど、昔からデザインの変わらないクラシカルなものも多く存在し、魅力の溢れるメーカーです。
shoe repair ROOST (シューリペア ルースト)
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